コーチングのコーチの視点から、オリンピックの監督やコーチ、選手のリーダシップについてご紹介しています。
“東京オリンピックのMVPは?”と聞かれてあなたはどの選手を思い浮かべまシカ?
調査によるとMVP選手に選ばれた1位は卓球の水谷隼選手だったそうです(産業能率大学スポーツマネジメント研究所)。
「競技への想い、チームをまとめる力、人柄が画面から伝わってきて、とても感動した」と言われていました。
今回はチームメイトの言葉から、水谷選手のリーダー像を探りたいと思います。
混合ダブルスを共に戦った伊藤選手は励まし、戦う表情で鼓舞した姿を、
「水谷選手の諦めない気持ち、声も1本1本かけてくれて、顔つきもそう。水谷選手とだから勝てたのだと思います」
と語っています。
「水谷選手は男子のなかで一番年上なのですが、子供っぽいところがあって、張本君や丹羽君など後輩に気を使わせない。男子チームのムードメーカーで、みんなの気持ちを上げてくれる姿に感動しました。改めて水谷選手が男子チームを盛り上げてくれたなと思っています。」
男子団体戦でペアを組んだ丹羽選手は
「僕がどんだけミスをしても『ミスしてもいいから強気で攻めていこう』と声をかけてくれた。それがすごく励みになって自分の調子が上がった」
と声かけが大きな力になったと話し、
「混合ダブルスで優勝して、日本チームに勢いをもたらしてくれましたし、男子団体でも、大事な場面になればなるほどすごい力を発揮してくれて、本当にすごいと思います。」
とも言っています。
張本選手は
「(水谷選手)卓球界のレジェンドです。水谷先輩は、試合となると誰よりも集中しますが、普段は一番年上なのに本当に気軽に話しかけてくださり、オンとオフの使い分けが上手な先輩です。感謝しかありません。」
と話しました。
人気漫画家の福本伸行さんが水谷選手のことを、「令和の先輩像を体現した」と評していました。
「かつてのように“俺の背中について来い”ではなく、相談ができて、しっかりと助言してくれる。時には水谷さんが伊藤美誠選手にハグして“痛い!”って言われたように、いじられたり、突っ込まれたり親しみやすい。それが令和の先輩の姿だと思う」
と話しています。
水谷選手は柔和な顔つきで、テレビでお話しされている様子を拝見する限りとても親しみやすい雰囲気です。
怖い顔をしていたり、話しかけにくい人と一緒に働くよりも、ニコニコしていて親しみやすい人と一緒に働きたいのはどの人も同じだと思います。
ただ、自分が「親しみやすい人」になれているかと考えると…自信がある方は多くないでしょう。
水谷選手に学びましょう。彼は、常に「声かけ」をしていたようです。
おそらく試合中だけでなく、チームメイトに声をかけコミュニケーションを図っていたのだと思います。
あなたは声かけしてますか?こまめな声かけ、心がけてほシカ!
参考:『五輪のMVPは誰か? 2位ソフトの「上野由岐子選手」、1位は』
『勝利の瞬間涙した卓球伊藤美誠「水谷選手とだから勝てた」ダブルス大逆転』
『“これが最後のオリンピック” 卓球 水谷隼が見せた勝負強さ』
『卓球代表メンバーが語る互いの存在 「水谷選手はレジェンド。でも気を使わせない」 メダリストインタビュー』
『「カイジ」作者・福本伸行氏、卓球・水谷の活躍称える「令和の先輩像を体現した」』