興味深いニュースを見ました。
バレーボール元日本代表の
益子直美さんが主催する
「監督が怒ってはいけない大会」
が様々な競技で広まっているそうです。
スポーツ界ではいまだ指導者の
暴言、暴力問題が後を立ちません。
益子さんは自身が現役時代に受けた
厳しい指導により、
何度も辞めたいと思った経験から、
このような取り組みを
行っているそうです。
大会のルールはシンプルで、
監督が選手に怒ってはいけないだけ。
怒った監督はバツ印のついた
マスクを着用しなければなりません。
大会を通して、
指導者が自身の指導法を見直す
きっかけになることを
目的としています。
近年は、ビジネス界でも
「ほめて伸ばす」教育が推奨され、
叱らない指導者が増えています。
実際に、2019年~2021年卒の新入社員で、
上司や先輩から一度も
叱られたことがない割合が25.2%
というデータがあります。
僕自身が
管理職やリーダーの方向けに
研修をしていて、
最近よく感じるのが、
叱らない指導者ではなく、
叱れない指導者が増えている
ということです。
叱られた経験のない人が、
数年後、指導する立場になった時に、
絶対に注意しなければならないことを
叱れない、叱り方が分からない
という事態が起こっているのです。
部下を育てる上で
「ほめる」ことは大事ですが、
同時に「叱る」ことも
部下の成長のためには必要です。
叱ることに苦手意識のある方は、
叱る部分をプラスの会話で挟む
サンドイッチ話法で伝えてみましょう!
例:部下に依頼していた資料の出来が
あまり良くなかった
①ほめる
感謝や労いの言葉を掛ける
「忙しい中、資料を作ってくれて
ありがとう」
↓
②叱る
改善点やアドバイスを伝える
「今回の資料だけど、
私には少し手を抜いていたように
感じました。
ここをもっと…(改善点)」
↓
③ほめる
今後の期待を伝える
「○○さんならもっと良いものが
作れると思います。
今後もチームの一員として
期待しています」
「叱る」のゴールは、
部下に反省や謝罪を促す
とではなく、
部下の行動改善・成長を促す
ことです。
そのためのアドバイスを与える
ということを意識すれば、
叱ることが苦手な方も
ハードルが下がるのではないでしょうか。
ぜひ試してみてください!
部下育成、コーチング、野津に興味のある方はこちらもチェック!!
参考:
『笑うのはいいけど「監督が怒ってはいけない大会」“時代遅れ”のスポーツ指導に一石』
『部下の力を引き出す「コーチング」の極意』