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コロナ禍のパワハラとその対処方法①

2020/12/17

先日街中でポスターを見かけました。12月は厚生労働省が定めた「職場のハラスメント撲滅月間」なんだそうです。
職場のハラスメントをなくし、みんなが気持ちよく働ける職場環境をつくる機運を盛り上げようとのこと。

職場のハラスメントと言えば「パワーハラスメント」「セクシュアルハラスメント」「妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント」などがありますね。
職場におけるハラスメントとは
①優越的な関係を背景とした言動
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
③労働者の就業環境が害されるもの
かつ①から③までの3つの要素を全て満たすもの
と定義付けられています。

パワハラと聞くと「ガミガミ怒鳴る上司」や「ネチネチいびる上司」などを思い浮かべますが、今年は新型コロナウイルスの流行で職場のハラスメントのケースも様相が変わったようです。
全部で3つのケースをご紹介しようと思いますが、今日はそのうち2つです。

 

【ケース1】
20歳代後半の男性部下からパワハラを受けたとして訴えられた、大手メーカー勤務のSさん。
彼自身は上司から厳しく鍛えられて成長できたと考えているが、昔ながらの‟鬼上司”が若い世代に通用するとは思っておらず、パワハラには注意を払っていたつもりだった。
しかし、コロナ禍の緊急事態宣言に伴う外出自粛で在宅勤務となっている最中、メールを用いてたびたび行ったある指導がパワハラ認定された。
「期待しているのだから、もっと頑張るように」「この間紹介した〇〇社の〇〇さん、会えなくても頻繁に連絡して懐に入るんだ」──。
勤務時間外の夜や週末にもメールを送り、長時間労働を強いる結果となった。
「メールで指導していると、部下はこうあるべきという思いがエスカレートして歯止めが利かず、感情をぶつけてしまっていた」という。

 

【ケース2】
中小の食品卸業Mさんは、コロナ前から出先や移動中にパソコンなどを使って業務を行うモバイルワークを積極導入し、業務効率化を進めてきた。
ところがコロナ禍の在宅勤務で、部内のコミュニケーションと情報共有が滞り、不要な業務に取り掛かる部員や、同じ業務を複数の部員で行うなど現場が混乱。その中で大量の仕事を抱え込んだ一人の部下が「うつ病」の診断書を提出して休職。この部下からパワハラ告発を受けた。
業務の効率化が期待されるICT(情報通信技術)活用だが、メールやオンライン会議では微妙なニュアンスが共有できず、対面のコミュニケーションを避けるコロナ禍では、逆に仕事を抱え込ませるという誤算が生じた。

 

ニュースなどでは日々新しいハラスメントを耳にします。
新型コロナウイルスの感染者やその家族の方に対する差別や誹謗中傷を指す「コロナ・ハラスメント
鬼滅の刃ハラスメント(鬼滅の刃の漫画・アニメや映画を見ることを強要したり、好みを否定したり、他人に鬼滅の刃に興味がない事を言えない雰囲気のこと)」
ロジカルハラスメント(正論を相手にぶつけ論破することによって生じるハラスメント)」
不機嫌ハラスメント(不機嫌に振る舞ってみせることで、周囲の人間をコントロールして、不快にさせる)」

「何でもハラスメント付ければいいってもんでもないでしょ」という声も耳にしますが、この機会に一度自分の行動をかえりみてもいいですね。