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時には「怒る」が必要なこともありますが…

2020/10/29

部下を怒る、と聞いて何を思い浮かべますか?
大きな声で部下に対し怒鳴っている上司の姿でしょうか。

私は日頃「怒る」と「叱る」を別々に考え、主に「叱る」についてお話ししています。
「怒る」とは「不愉快・不満を感じて気持ちがあらだつ。腹を立てる」こと「叱る」とは「(目下の者に対して)良くないことであると強く注意し、激しく言い聞かせる」こと
指導は相手を望ましい方向にうながし、自発的に行動できるようにするのが目的
ですから、怒るよりも叱るが必要となります。しかし「怒る」ことも時には必要なことがあります。
怒鳴る上司の役割について経験を踏まえ説明している記事をみつけましたので、ご紹介しながら、「怒る」適切な場合を考えます。

 

怒るというのは、仕事をするうえで重要な道具でもあります。

普段動き回る猫も突然大きな音がするとびっくりしてフリーズしてしまうように、人間も大きな声で怒鳴られると身の危険を感じてフリーズします。ギュッと身を縮めて自分を守ろうとするのです。
例えば工事現場などで明らかに誤った操作をしていて危険なときには、怒鳴ってフリーズさせその操作を止めさせます。命に関わるようなケースでは、部下がおかしなことをやっていたら怒鳴ってフリーズさせる必要があります。

さらに戦略的に怒ったり怒鳴ったりするケースがあります。
例えば部下が取引先とのやりとりでミスをしてしまい、何とか取引先に謝り穏便に済ませたいとき。取引先に謝りながら、部下を怒鳴りつける。すると取引先の人は「まぁまぁ」と収めてくれることがあります。
そのほかに上司が怒ることでその上役の怒りをかわす。自ら悪役になって、部下の防波堤になるケースです。

中間管理職になって人を教える立場に立ったら、時には戦略的に怒ることも必要です。戦略的に「怒る」ためには、冷静に状況や人を見て行動することが大切になります。
ケースバイケースとはいえ、怒って大きな声をあげるのは1年に1回あるかないか、くらいがちょうどいいでしょう。

 

ここできちんとふまえていただきたいのは、「怒る」のは自分の感情のまま怒ってはいけないということです。
『怒って大きな声をあげるのは1年に1回あるかないか、くらいがちょうどいい』という文章からも分かるように、腹が立ったから「怒る」のではなく必要な状況を冷静に判断し、怒らなければならないということです。

しかし、あなたの部下や後輩は年に1度あるかないかの頻度以上にミスないしはミス未満を起こすでしょう。きっと怒りたくなる時もありますが、ぐっとこらえて、「ホメシカ理論」のテクニックを取り入れた「叱る」で対応してみてください。

そして、最後に。自分の立場を盾にして自分より弱い立場の人間に怒りをぶつけることは絶対にしないでください。いくら自分が正しくても、立場が異なればいじめの様になってしまうでしょうし、パワハラと受け取られかねません。

 

参考:『若者が理解しない「よく怒鳴る上司」の真の意図』