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相手の能力を伸ばす言葉の影響力

2021/11/10

先週のブログでは、2年連続最下位のどん底から見事に這いあがりセ・リーグ優勝を果たした東京ヤクルトスワローズの伊藤智仁投手コーチの育成論についてご紹介しました。
『“投壊”と言われたチームを立て直した手腕に学ぶ「育成論」』
今週は、リーグ優勝を牽引した高津臣吾監督の指導力に学びましょう。

 

9月初旬、試合前のミーティングで高津監督は選手にこう語りました。
絶対大丈夫。自分を理解し周りを信じてチームスワローズが一枚岩になれば絶対に崩れない。絶対大丈夫。何かあったら僕が出ていく。何かあったら僕に相談してくれ。自分で抱えないでコーチに相談してくれ。絶対大丈夫、絶対いけるから」

この会話の中に「絶対大丈夫」という言葉が3回登場しますが、これがチームを優勝へ導くスローガンになったそうです。

このように自信を持って強く言うことができたのは、高津監督が選手時代に故・野村克也氏から言われた「勝負は時の運や」という言葉があったからだそう。
「人事を尽くして努力した後は神様しか勝敗を左右できない。野村監督は、そこまでの準備をしたのか?と言いたかったんだと思う。それで気持ちが楽になった」と、当時の心境を説明して「絶対大丈夫」という話につなげたのです。

 

指導者の言葉の影響力を知っていた高津監督だからこそ、「絶対大丈夫」と繰り返すことで選手を勇気づけ、チームを引っ張ったのでしょう。
コーチとクライアントの関係、上司と部下の関係に置き換えても同じです。

 

相手が壁にぶつかって悩んでいる時、一歩踏み出そうとしている時のコーチ(上司)からの「絶対大丈夫」という背中を押す言葉は自信ややる気につながります
そして、「何かあったら相談して」と一言添えることは、クライアント(部下)が例え失敗しても戻ってこられる居場所を作る効果があります。だから、安心してチャレンジすることができるのです。

 

「絶対大丈夫」という言葉は、相手の可能性を信じているからこそ言える言葉です。
コーチングの基本は、まず「相手の可能性を信じる」ことです。
どんなに高度なテクニックよりもここが前提にないとコーチングは絶対にうまくいきません。
ぜひ、クライアントや部下の可能性を信じて、「絶対大丈夫」「何かあったら相談して」の言葉で背中を押してほシカ!

 

参考:『優勝したヤクルト高津監督がノムさんから学んだ言葉の力…「絶対大丈夫!」のスローガン背景に「ノムラID野球」あり』