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間違った目標設定を見直すヒント

2020/02/26

2月も残りわずか。3月は、年度の締めくくりとして期首に立てた目標の評価を行うと同時に、来期の目標についても考えなければならない大事な1ヶ月です。管理職の方にとっては、頭の痛い1ヶ月間です。

 

管理職の方にとって、目標管理は重要な業務の1つです。部下が適切な目標設定をしているか確認したり、目標の進捗状況の把握、時には目標を見直すことも必要です。部下の設定した目標が、組織全体の目標や方向性とかけ離れていないか確認するだけでなく、「間違った目標」になっていないか第三者目線の観点から見る必要があります。

 

今回は、部下が適切な目標設定をしているか判断のヒントとなる記事をご紹介したいと思います。

『「球が速い」と「打たせて捕る」、いいピッチャーはどっち?』

 

①「こだわり」や「マイルール」で間違った目標設定をしていないか

●M選手(野球・ピッチャー)の目標:速い球を投げて三振を取り、制球力も高めること
●ピッチャーの役割:アウトを取ること
●最終的なゴール:相手チームに勝つこと

野球で相手打者をアウトにするには、三振以外にも、凡打やフライなど、打たせてアウトを取る方法はいくつもあります。それなのにM選手は、三振を取ることに意識が向きすぎて、速い球を投げるという「手段」を「目標」にしています。それは、勝負に勝つための本質ではありません。

その後、手段を目標にしていたことを自覚したM選手は、球の投げ方を少しだけ工夫して、打者の打ち損じを狙うことで面白いようにアウトが取れるようになりました。

ここでのポイントは、「最終的なゴール(目標)は何か」をきちんと見極めることです。「アウトを取ること」を目標にすることで、「アウトを取るための情報」がどんどん集まってきます。

 

②一つの目標に固執し過ぎていないか

●N選手(競艇)の目標:6コースから“まくり差し”で追い上げて勝つ
●メリット:かっこいい、レースが盛り上がる
●デメリット:滅多に勝てない、実績が残せない場合は契約打切り

まくり差しをやり続ける必要性についてN選手に考えてもらい、まくり差しにこだわりすぎて選手生命を短くしてしまっては、本末転倒ということを理解しました。まくり差しにこだわらず、レースではどのコースでも勝てるようにすること。

そして、インコースが取れるときは確実に取ることを意識するようになり、新たな目標を立てた結果、N選手は見事、初勝利を収めることができました。

ここでのポイントは、「結果を出すためにどこに注力すべきか」ということ。目標としていることが、その先の真の目的にきちんとつながっているか。迷ったら、その目標のメリットとデメリットを書き出してみて、冷静に考えるようにしましょう。

目標を立てて満足するのではなく、上司が一緒に中身まで精査することで、部下が「出したい結果を出す」ことに大きな効果が期待できます。

 

部下の目標が正しい目標設定になっているか検討する材料にしてみてはいかがでシカ?