「課長、仕事がつまらないんです。
どうしたらいいですか?」
突然、若手部下から
こう相談されたら、
あなたはどう答えるでしょうか。
「そんなこと言わずに楽しもうよ」
と励ますかもしれません。
ところが、
それでは部下の悩みは
ますます深まって
しまうかもしれません。
その理由は、
「楽しい仕事」と「面白い仕事」の
本質的な違いにあります。
「楽しい」は、
感情的な満足や幸福感に近く、
人間関係がよかったり、
成功体験を得たりしたときに
感じるものです。
感情に左右されやすく、
再現性が低い
という特徴があります。
一方で、「面白い」とは
知的好奇心や
発見に基づいた感覚。
難題に挑戦したり、
新しい視点を得たりしたときに
湧き上がる感情です。
つまり、
「楽しい」は受動的なものであり、
「面白い」は能動的なもの。
上司が部下に伝えるべきなのは、
「楽しめ」ではなく
「面白がってみよう」
という視点なのです。
たとえば、
「毎日の業務が
ルーチンワークでつまらない」
と感じていた経理担当者が
「どこかに業務改善の
余地はないか?」
と視点を変えたことで、
仕事に対する興味が
一変したという話があります。
「この帳票の確認作業、
もっと効率化できないか?」
といった問いを立て、
業務の中に“探究”を
見出すようになってからは、
目の前の処理作業にも
意味が感じられるようになり、
社内で業務効率化のアイデアを
提案する存在にまで
成長したそうです。
これはまさに
「オタク的視点」
と言えるでしょう。
情報を掘り下げて、
対象にのめり込む。
そうすれば仕事の本質が
見えてきて、
自ら「面白さ」を
感じるようになるのです。
上司の役割は、
部下に仕事の
「面白さの種」をまくことです。
それは、小さな工夫であったり、
「こんな視点で考えてみたらどう?」
という問いかけです。
そして何より大事なのは、
上司自身が
仕事を面白がっていること。
上司が仕事の面白さを
語ることができれば、
それが最大の指導になります。
「仕事がつまらない」
と感じている部下は、
「面白くするスキル」
が育っていないだけ。
一緒に面白がる視点を育てる、
そんな関わりが、
Z世代の若手との信頼を築き、
主体性を引き出す
近道になるでしょう。
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