SNSが盛んな今日この頃。「みんなで楽しいことをして、それを写真に収めて投稿する」というのが昨今のトレンドのような気がしますね。しかし、実は今その流れが少しずつ変わってきているのです。なぜなら、「みんなひとりが好き」だから。
日本人の65%が、集団行動よりも単独行動を好む――野村総合研究所の行動パターン調査でこんな結果が出たそうです。過去に実施した意識調査では、日本人は“和を尊ぶ精神”が根強い傾向が出ており、集団行動が好まれると想定されていましたが現在は違います。
この要因はスマートフォンやSNSの普及にあると分析されています。現代のSNSは、数多くのユーザーによる食事や恋愛、趣味、仕事の愚痴などの投稿で溢れかえっていますが、こうした状況が“つながり疲れ”を生み、単独行動を助長しているのかもしれません。
かつて若い人の間では、SNS上の友人が多いと“リア充”ともてはやされ、少ないと“ぼっち”と軽んじられる傾向がありましたが、最近は『大人数の人付き合いが全てではない』『身近な人で分かり合えればいい』と価値観が変わってきているのです。
ビジネス界ではこうした層を獲得するため、“おひとりさまビジネス”を手掛ける企業も増えています。単独行動が恥ずかしいという認識は減ってきているので、単独行動によりポジティブな付加価値を与えられるサービスが伸びるのではないかと思われます。
成功例として、コシダカホールディングスが展開する1人カラオケ専門チェーンの「ワンカラ」、ファーストキャビンの女性1人旅向け宿泊施設「FIRST CABIN」、TENTが展開する1人用キャンプ用品レンタルサービス「ソロキャンプ」──などがあります。
これからはこの流れが主流になってくる可能性があり、“おひとりさま”を対象にした商品やサービスもさらに増えてくるのかもしれませんね。
どんどん変わっていく社会はおもしろカ!