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「叱る」の必要性

2021/01/20

 

先週は新人を受け入れる準備をということで、昭和世代とZ世代の違いについてお話ししました.。今週は指導の際に頭においてほしい「怒る」「叱る」についてまとめました。

昨年4月のアイドルグループ欅坂46の番組放送後、あるパン屋がネットで炎上したのですが、皆さんご存じでしたか?
欅坂のメンバー2人がの「パン屋さんをやりたい」ということで、パン屋修行に挑戦した回の放送後でした。
まずはネット記事を参考にどういう番組だったかをみてみましょう。

欅坂46のメンバー2人が修行のために訪れたのは山梨県にあるパン屋で、店主の廣瀬さんは修行を始める前に、「アイドルということを忘れる」「パン職人という自覚を持つ」「大きな声で返事をする」という3つをお願いし、修行がスタート。

しかし、2人は廣瀬さんから指示やアドバイスを受けても無言。一向に返事をしないため、ついに廣瀬さんは激怒し、<返事は! 何でさっきから返事しないんだよ><返事くらいちゃんとしろよ><返事は社会生活の基本だろ>と怒鳴りつけた。
廣瀬さんは再び優しく指導を始めるも、2人はその後も返事をしない。見かねた廣瀬さんは、やる気がないのなら修行を止めようと提案する。
すると2人は<一生懸命頑張るのでもう一度やらせてください>と懇願。その後は自ら質問をするなど懸命にパン作りに取り組んだ。

この放送終了後ネット上は荒れ、一部の熱狂的なファンからの廣瀬氏個人や店舗に対する誹謗中傷の書き込みもあったそうです。
ではその「怒鳴った」廣瀬さんはどう考えていたのでしょうか。

 

「炎上の中で『欅坂に激怒した』という風に言われていたみたいですね。ただ、激怒というのは私には身に覚えのないことです。私が欅坂の子たちにしたことは“怒る”ではなく、“叱る”です。」

廣瀬さんは「怒る」と「叱る」は根本的に違うという。自分の私情が入ってしまえば「怒る」になる。「叱る」というのは私情を入れずに言動を正すこと

「相手の言うことがわからなければ返事をしてほしいと言いました。『はい、なんでしょう』『はい、どういう意味ですか』と返事をしてほしい。『はい』という返事ができないというのが叱る要素でしたね。」

 

廣瀬さんは、彼女たちが「返事をしない」ということを指摘し、行動改善を望んでいたそうです。
たしかに最近の若者ははっきり返事をする人が少なくなってきたように思います。皆さんも実感としてあるのではないでしょうか。

 

今回のパン屋修行のケースは1日だけだったのでお互いに信頼関係を築けず、考慮すべきことが多かったのかもしれません。また前述の記事に「怒鳴りつけた」と表現されているように、かなり語気を強めておっしゃっていたので、叱る方法(伝え方)については検討すべきで、もっと良い方法があったのではと思いますが、「叱る」ことの必要性は多いにあります。
番組でVTR終了後、彼女たちは「社会人として当たり前な返事とかができてないことは、本当に恥ずかしいことだなと思いました。ちょっと怖かったんですけど、廣瀬さんには感謝しないといけない」と発言したことからも明らかです。

 

「(昨今は叱られた経験自体がないという若いビジネスマンも多くなっているが)今の若い世代はある意味では非常に打たれ強いです。私が若かった頃に比べれば、努力もしているし、根性があると思います。
今の若い世代の置かれた環境は恵まれている一方、彼らを叱る人はもっと必要だと私は思います。怒るでなく、叱る人です。もちろんそこにはお互いの信頼関係が必要です。上司も相手の気持をわからないとダメだと思います」
と廣瀬さんはインタビューで述べています。

 

やはり「やってはいけないことをやった時」「やらなくてはいけないことができていない」時など、考え方や行動など改善しなければいけないケースはあります。
特にビジネスにおいては多くあるでしょう。
その際にパワハラや相手の辞職を恐れて言えない、というのは間違っています。
しかし、大きな声で「お前はだめだ!」と怒鳴りつけるのも間違っています。

 

「間違いを指摘し行動を改善させる、それと自分の感情は切り離す」を頭におき、部下指導頑張ってほシカ!

 

参考:『「欅坂46パン屋事件」の真実。なぜネット炎上したのか、店主に聞いてみると』
『欅坂46の不遜な態度を叱ったパン屋が大炎上「欅坂に挨拶は必要ない」!?』