福岡ソフトバンクホークスが4年連続日本一に向け、王手をかけました。今年のプロ野球は新型コロナウイルスの影響で開幕が3ヶ月遅れたり、無観客試合で始まったりと選手にとってもファンにとっても辛い時期がありましたが、今年も楽しませてもらいました。そして、今年もホークスは強かった!
数多くの名勝負、好プレーがありましたが、そんな中でもホークスのチーム力の強さが垣間見える2つの話をご紹介します。
1つ目は、8月11日のオリックス戦。
5回に川瀬選手が2つのミスを犯し、6失点につながる一因をつくってしまいました。その裏、6回に柳田選手が川瀬選手のミスを取り戻す3ランホームランで逆転。ベースを1周し、戻ってきた柳田選手は出迎えた川瀬選手に、優しい笑みをたたえながら頭をポンポンポンとたたきました。その日のヒーローインタビューで、柳田選手はこう語りました。
「若い選手ですし、ショックが大きい。チームが勝てば切り替えてできると思ったので、それだけ考えてました。」
さらに、川瀬選手にベンチで
「『お前は悪くない、悪いのは千賀(この日の先発ピッチャー)』だって言いました。明日からも気持ちよく野球をやってもらいたいんで」
後輩のミスを帳消しにする仕事をし、さらに後輩が気持ちを引きずらないための声掛けをする。
そして、若い川瀬選手に責任を感じさせないためにも何が何でも抑えてほしいとエースである千賀選手に送った励ましのメッセージ。
これこそ、リーダーとしてのあるべき姿ではないでしょうか。
2つ目は、今季大ブレークした栗原選手。
開幕から好調で4番を任されることもあった栗原選手が打撃不振に苦しんだ9月中旬、声を掛けたのはチームのムードメーカー川島選手。川島選手が栗原選手に掛けた言葉は、
「悩むのは家に帰ってやればいい。グラウンドはみんなで野球をやる場所。試合に出たくても出られない選手もいる。ここで態度に出すな」
栗原選手はこの言葉で“変われた”そう。不振に苦しむ後輩に、気持ちを切り替える一喝をすると同時に周りの選手への気遣いも感じられる言葉ですね。
ホークスの強さの裏には、このようなチームを引っ張るリーダーの存在があるのでしょう。
強い組織には良きリーダーあり。ぜひ部下・後輩に対して気遣いができ、適切な声掛けのできるリーダーを育てていきましょう!
参考:
『「お前は悪くない、悪いのは千賀」驚愕の2本塁打を放った鷹・柳田が後輩にかけた言葉』
『ソフトバンク栗原を変えた先輩の一喝』