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「笑う門には福来たる」は哲学的にも医学的にも証明されている①

2019/01/31

良い事があると笑顔になります。
笑顔の人を見かけると、見た私も元気で幸せな気分になるので、笑顔っていいなぁ~といつも思います。

 

その笑顔の力が哲学と脳科学両方のアプローチから証明されてきているそうです。
今回はご紹介する記事は、哲学者の小川仁志氏(山口大学准教授)が哲学者の言葉を紹介し、脳科学者の池谷裕二氏(東京大学教授)が脳の仕組みを解説しています。一見全く違う分野が同じ内容を証明し合っていてとても興味深いですよ。

 

頑張らずにニコニコする人ほど幸福になる 脳科学と哲学のタッグで超図解
幸福になるための一番の近道はポジティブになること。要はマイナス要素をマイナスと捉えない。そうすると落ち込むことがなくなり、常に幸福でいられる。こうした哲学の教えは、脳科学でも次第に裏付けられつつある。

ライバルを見返そうとがむしゃらに頑張る人は、なぜダメなのか?
ライバルの同期が自分より先に出世した、後輩に追い抜かれた……。不幸や不運な出来事は誰にでも起こる。小川氏は「三大幸福論」の1人、哲学者アランの言葉を紹介する。
「怒りと絶望はまず第一に克服しなければならない敵である。それには信じなければいけない。希望を持たねばならない。そして微笑まねばならない」
「うまくいったからうれしいのではなく、自分がうれしいからうまくいったのだ」
「これは“心と体は一体”というアランの考えを象徴する言葉です。アランは楽観主義者といわれるが、アラン自身が「不撓不屈のオプティミズム」と表現するほど徹底したもので、「簡単にいうと決してくじけない楽観主義」(小川氏)だという。
「人は笑顔になると、脳の腹側被蓋野とよばれるドーパミン神経系の拠点が刺激されドーパミンが放出される。それが快楽や幸福感を司る部位を刺激することで、幸せな気持ちになる。さらに最新の研究では、笑顔でなくても、楽しいことを考えるだけでも、体の免疫力が上がるということがわかっています」(池谷氏)

明日の会議のために夜通し頭をひねる人は、なぜダメなのか?
アリストテレスが次のような言葉を残している。
「醒めているものはすべて眠りうることが必然である。というのは絶え間なく活動することは不可能だからである」
そんなビジネスパーソンに池谷氏が薦めるのが「怠惰思考」であり、物事を考える途中で「休止期間」を置く。考えを熟成させるための期間といってもいい。それには睡眠が適している。
「アリストテレスのいう睡眠とは、感覚が動かないでいる状態のこと。とくに『共通感覚の停止』、つまり意識自体を休ませます。意識には再生産が必要だからで、意識をいったんリセットします。それによってスッキリした頭で考え直すことができて、いいアイデアに結びつくわけです」(小川氏)
起床後には「レミニセンス効果」と呼ばれる現象が起きる。これは記憶した直後よりも、一定時間が経ってからのほうがよく記憶を想起できる現象のこと。「『追憶現象』ともいいますが、朝起きたときにいいアイデアが浮かんだりするのは、この追憶現象によるものです」(池谷氏)

何事も人より上でないと嫌で仕方がない人は、なぜダメなのか?
「虚栄心と名誉心は、つねに悪いしるしである」
これは哲学者ヒルティの至言だ。
「他人と比較して金持ちになりたい、勝ちたいというのも、ベースには虚栄心や見栄があると思います。要は人からどう見られたいかということです。しかし、上を見ればキリがないですから、常に不安に脅かされ、いつまでも幸せになれません」(小川氏)
相手が自分よりも格上で、劣等感を抱いたときは、前帯状皮質をはじめとする不安情動や苦痛に関与する部位がより強く活動している。「比較し続けると上には必ず上がいるので、どうしても劣等感にさいなまれます」(池谷氏)。
他人との比較をやめればいいのだが、なかなか難しい。その際のヒントになるのが、アリストテレスの説く「中庸」だと小川氏はいう。「中庸とは『ほどほどな状態』のこと。常に100点を目指していては疲れて長続きしないので、ギリギリの合格点を狙うのです。ベストを尽くさなくてもいいという意味ではなく、エネルギーの使い方、ペース配分のことで、思考も同じです。自分を奮い立たせるための他人との比較は最低限必要かもしれませんが、バランスよくニュートラルな状態を保つことが大切なのです」

 

続きはまた来週!