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“投壊”と言われたチームを立て直した手腕に学ぶ「育成論」

2021/11/04

プロ野球のセ・リーグ、パ・リーグともに優勝チームが決まりましたね。
今年優勝したチームは、どちらのリーグも前年最下位だったチームです。
どん底から優勝へ、どうやって選手を指導したのか…
今回はセ・リーグを制した東京ヤクルトスワローズの伊藤智仁投手コーチに、選手の育成方法について学びましょう。

 

伊藤投手コーチの育成方法の柱は2つです。
①大局的見地
ヤクルトの投手陣再建には「逃げるな、どんどん攻めろ」という合言葉がありました。
その言葉に基づき、コーチも「打たれるのはよしとして、どんどん攻めていきましょう」という驚きの指導をしたのです。

野球はピッチャーが投げたボールをバッターが打ち、ランナーがホームベースに帰ってくれば点が入るスポーツです。バッターに打たれると負けるのです。
そんなスポーツで「打たれるのはよし」とするということはどういうことでしょうか。

伊藤コーチは「打たれてもかまわない。何が悪かったのか、反省できるじゃないか」と前向きに指導しました。
打たれるかも…とビビると、無意識に腕が縮こまるなどして、本人の持ち味を遺憾なく発揮することができません。
また、自分の力を十分に発揮した結果の反省だからこそ、後々本人の力になる課題が浮き彫りになるとコーチは考えていたのです。
「逃げるな、どんどん攻めろ」という言葉のもと、今このバッターに勝つこと、今日の試合に勝つことだけを目標にしてなかったからこそ、最高の結果に結びついたんだと思います。

 

②本人の意思を尊重した指導
伊藤コーチが就任して始めたのは先発投手の「個別指導」と「宿題制度」です。
登板翌日の午前中に投球の映像を選手と一緒に確認します。
しっかりと本人の意見や反省点を聞いたうえで、助言しました。こちらが強制することはしません。あくまでもやるのは選手なので、本人がどう思っているかが重要」と伊藤コーチは語ります。

映像を確認した後、約一週間の期間で取り組む「宿題」を決めて、選手には取り組んでもらったそうです。
例えば、球種別のストライク率を確認した際には「ストライクが入らない球は改善するのか、それに似た新たな球を習得するのか」と選手に考えさせました。
アナリストの分析を分かりやすい言葉で伝え、次回登板までのテーマを設定。約1週間の調整期間、選手は課題に取り組みます

 

大切なのは選手ファースト。個々にあったアドバイスを心がけたそうです。
選手ひとりひとりと向き合い、厳しくも温かい目で成長を見守りました。

プロ野球は自分には縁のない、遠い世界のことだと思いがちですが、コーチを管理職、選手を部下や後輩だと捉え直してみてください。
成長のヒントがあると思います。
自分の状況に落とし込み、伊藤コーチを真似してみてはいかがでしょう。

「大局的見地」と「本人の意思を尊重した指導」であなたも大きな結果を創り出す部下を育てることができるのではないでしょうか。
ぜひ取り組んでほシカ!

 

参考:
『【ヤクルト6年ぶりVの裏側①】伊藤智仁コーチの「個別指導」と「宿題制度」で再建された投手陣』
『【野球】逃げるな、攻めろ ヤクルト投手陣再建 伊藤投手コーチが伝え続けた意識改革』