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部下を知るための質問を使いこなそう②

2021/07/21

先週は、部下に発言を促したいときは、「停止、巻き戻し、早送り」のテクニックが便利です、とご紹介しました。
相手が安心感を得られるところから話を始め、だんだんと不確かなことや弱点に話題を移します。
対話をする中で、避けてほしい質問が7つあります。今日はその7つのNG質問を詳しくお話します。

 

①くどい質問
例:「テストはどのくらい終わった? バグは本当にぜんぶ特定できたのか?
いやあ、ちゃんと知っておきたいからさ。本当に発表して大丈夫かどうかを」
「くどい質問」をする人は、言い方を変えて同じ質問を何度も繰り返したり、問題点だと思っている部分を何度も掘り下げたりします。
しかし、畳みかけるように質問すると相手は聞く気をなくしてしまいます。
質問は一度に1つとし、質問したら口を閉ざすこと。できるようになるには練習が必要ですが、ぜひ身につけてほしいスキルです。

②誘導尋問
誘導尋問は、相手が間違っている、あるいは自分は正解を知っているという思いから生まれる傲慢な質問です。
自分ではなく相手が正しいかもしれないという前提に基づいて、質問をしてください。

「理由」を問う質問
例:「なぜそれをしたいと思う?」
「なぜ?」と言われると、あなたがいい印象を持っていないことが相手に伝わり、質問される方は批判されている気持ちになります。
加えて「なぜ」の質問は「人」に焦点があたっており、質問された人の人物批判になってしまします。
自分の考えや感情はいったん横へ置いておき「それについてもっと詳しく聞かせてほしい」「そう決めた経緯は?」「その問題についてどう考えている?」などと質問し、情報を引き出しましょう。

ダーティーな質問
例えば、あなたの同僚が別の同僚「プロジェクトを左右する作業を○○に任せたら大変なことになる」と話している。
それを聞き、あなたは「君たちに正面から抵抗する勇気はないのか?」と質問する。これがダーティーな質問です。
ダーティーな質問は、質問という体を取りながら、相手を批判します。無意識な偏見も微妙に含まれています。
特定の回答を期待して投げかけられることが多いですが、あからさまには伝えない点が誘導尋問とは異なります。
「大変なことになる、ってどういう意味?」「どうなってほしいと思っているの?」といった質問にしましょう。

⑤二択の質問
例:「発表していいのか?」や「それでうまくいくのか?」「それで大丈夫なのか?」
「はい」か「いいえ」を答えさせる二択の質問は、使うほうにとっては便利ですが、答えるほうは困ります。
質問者はある意味、「はい」という返事を引き出すことで、答えた側に成功の責任を負わせているともとれます。
二択の質問はやめて、「何」「どう」という言葉を使って質問してください。「何」や「どう」を使って質問すると、質問の内容と答える側から提供される情報の質が大幅にアップします。

⑥自分を肯定する質問
自分を肯定する質問は自分の思いが正しいと証明したいという特殊な動機が潜んでいます。
現状を明らかにするのではなく、自分がいい気分になることが目的となっています。

⑦攻撃的な質問
例:何か言われたとたんに「では何をすべきだ?」
相手の準備が整わないうちに未来についての決断を下させることになるので、責めていると受け止められる恐れがあります。
発言を促したいときは、相手が安心感を得られるところから話を始め、徐々に不確かなことや弱点に話題を移しましょう

 

7つと聞くと多いように感じますが、心にとめおいてほしいのは、
自分の考えを押しつけず、周囲の考えに関心を持つということです。
相手のことを知りたいという純粋な気持ちで質問すればNG質問は避けられます。
また関心を持つことでおのずと相手を尊重できるようになり、良い関係が気づけるようなるでしょう。

みなさんも、部下への質問を使いこなしてくださいね!

 

参考:『「上司の品格」を疑われる、やってはいけない質問』